写真、文:写真家 小島征彦
2019年6月25日に沖縄県石垣島にブロンズトキが渡来しました。迷鳥として2003年7月〜11月に沖縄島、2012年6月に座間味島と沖縄島などで、数例の観察記録がありますが、石垣島では初記録だそうです。
ブロンズトキは、中国南部、東南アジア、オーストラリア、西アジアから中央ヨーロッパ、アフリカ中・南部、アメリカ東部沿岸などに分布する。湿地、河川、水田などに生息し、水生昆虫などの小動物を捕食する。と云われています。現地に到着し愛用のEL8×32 SWAROVISIONで、田んぼを探しますが、なかなか見つかりません。田んぼを一回りして逆光になる側からじっくりと探していると、青々となびくイネの葉の間から、ブロンズ色の頭が見えました。ブロンズトキです。
とても綺麗なブロンズ色で、日本語で表現するのは難しいのですが、赤銅色ともいえるでしょうか。背中は、光の当たり具合でなんとも言えない深緑色の金属的な光沢が輝いています。
石垣島の友人が、午前中の早い時間の方が順光になるから、もっと美しく輝くよ。と教えてもらったので、翌朝に再度観察することにしました。
翌朝、日の出の頃に起床し、光が回る頃合いに現地に向かいました。観察者は誰も居ない貸し切り状態で、ブロンズトキは田んぼの中央で、さかんにヤゴを捕食していました。昨日とは違い順光側での観察は、羽の輝きが違います。特に今回観察できた個体は夏羽でとても美しく、眺めているだけでも幸せになりました。
朝食を食べるのも忘れて朝から4時間ほど、のんびり観察していると、ヤゴの捕食に夢中なブロンズトキは、私が居る農道の足元までやってきました。肉眼でも十分観察することが出来、朝日を浴びて美しく輝くブロンズトキの姿に、私の心は幸福感でいっぱいになりました。
遠く大陸から、日本に訪れたブロンズトキは、地元の温かい人たちに見守られ滞在しています。私たちが観察する際にも、地権者や生産者の迷惑にならないように観察して頂けたらと思います。
今回の作品は、2019年8月1日から銀座双眼堂で開催予定の写真展「探鳥列島2019」に出展予定です。2019年8月3日(土)と8月31日(土)の午後には、私も会場におりますので、皆さまとブロンズトキの話題で楽しみたいと思っております。ぜひご来場ください。
なお、渡来地の詳細な場所についてお答えすることは出来ません。銀座双眼堂さんにも迷惑が掛かりますので、問い合わせはご遠慮ください。
下記の石垣島の野鳥ガイドさんが、ブロンズトキの継続観察をしていますので、ブロンズトキを観察されたい方は、石垣島の野鳥ガイドを利用されることをお勧めいたします。
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